キャリア以降のツールとして独立リーグを利用した元独立リーガーが後進に託した思い。

後輩たちへの「遺言」

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西本さんは、自分の野球に対する姿勢をこう表現する。
「自分は野球しか見なかった。でも、決して『野球しか見えていなかった』わけではない。」

 小学1年で野球を始めた時からプロ野球選手になることしか考えていなかった彼だが、その一方で、成長するにつれ、アスリートもいつかは引退し、一般社会で働かねばならないという社会の現実も身につけていった。

「30歳まで野球してきましたけど、野球にしがみついていたわけではないです。実際、大学を卒業するときは、プロに行けなくて、それで普通に就職することも考えましたから。でもいろんなことをわかったうえで、それでも野球がやりたいって、そう思ったから独立リーグに行くことを決めました。『今回はドラフトに指名されなかったけど、それでも野球で飯食うんや』。そういう気持ちです。」
 そういう思いで、真摯に野球に向き合ってきた西本さんの、後輩たちに対するまなざしは厳しい。

「全員じゃないけれど、野球しかやることないからやってるような子もいますね。それなのに、中途半端に独立リーガーやってる。10万か15万円かいくらもらっているかわからんけど、それだけもらっていれば、僕がいた高知ファイティングドッグスは寮費もタダだし、オフもバイトして実家にいれば十分に暮らしていけるでしょう。そういう状況で上(プロ)に本当に行きたいのなら野球に専念すべきなのに、夜にわざわざ町に出かける。別にパチンコ好きでも、お酒飲みにいくのもダメなわけじゃないですよ。でも、そういう選手は、練習終わった後、ストレッチでもすべきなのに、気持ちがもう遊びに行ってしまっているのが明らかにわかる。そういうの見ると、独立リーグに何しにきているのって思いますね。要は時間の使い方ですよ。
シーズンオフにしてもそう。バイトしても1日24時間じゃないでしょう。仕事で10時間拘束されたとても、逆に言えば14時間は自分のものなんですよね。そのうち8時間寝てるとしてもあと残り6時間。その中で、練習するって言っても、個人練習になるからせいぜい3時間ですよ。最後に残った3時間。その3時間は遊べるんですよ。そういうタイムスケジュールがちゃんと組み立てられない。ましてやバイトの休みの日なんかどうしてるって聞いたら、ダラダラしてるって。まずは2時間練習してから、遊びに行きたけりゃ行けばいいのに。そういう生活していて、キャンプ初日に怪我するんです。しんどいって言うんです。いやいや、体をきちんとつくってきたらそうじゃないだろって」

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