メキシコ野球を追う – 第1回 – 隠れた野球大国

 いよいよ日本シリーズが始まるが、その日本シリーズが終わると、来年の春に迫った第4回WBCに向けて本格的にサムライジャパンが動き出す。11月には、WBC常連のメキシコ、オランダを迎えて強化試合が組まれている。WBCの開催によって、様々な国で野球が行われていることを知った野球ファンは多いだろう。ここでは、これから数回に分けてメキシコの野球について紹介していく。

隠れた野球大国

冬季に行われるマイナーリーグの球場・ナジャリ州テクアラ
 メキシコに野球が伝わったのは、比較的早く、本場アメリカで現在の形のゲームが確立されていくばくもたたない19世紀末のこととされる。米軍による太平洋岸、鉄道建設関係者による北部国境地帯、キューバ人による南部ユカタン半島の3つのルートから野球が伝わったことは、現在もこの地域で野球が人気スポーツであることが示している。とくに太平洋岸中部シナロア州では、野球人気はこの国一番の人気スポーツであるサッカーをしのぎ、現在国内でプレーするプロ野球選手の多くはこの州出身者である。

 1925年には現在の国内トップリーグであるメキシカンリーグ(スペイン語でリガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル)が産声を挙げている。日本のプロ野球リーグ、NPBの創設が1936年であるから、メキシコのプロ野球の歴史は日本より古いといえるだろう。

 現在、メキシコには、このメキシカンリーグの他、プロリーグとしてそのファームリーグ、そして複数のウィンターリーグがあり、ほぼ年を通して国内のどこかでプロ野球が行われている。これがこの国の野球の特徴と言える。

冬季に行われるメキシカンパシフィックリーグの球場・シナロア州クリアカン

 春から秋にかけては、メキシカンリーグによって運営されているアカデミーで行われる2A級リーグが中北部で、そしてそこを巣立った選手が、アメリカのマイナーリーグ同様、地方の球団に預けられる形で実施される「リガ・ノルテ・デ・メヒコ(「メヒコ」はメキシコのこと)」が太平洋岸北部で行われる。
そして、10月から2月には、カリビアンシリーズへの出場権をもち、メジャーリーガーも参加するメキシカン・パシフィック・リーグ(リガ・メヒカーナ・デ・パシフィコ)が太平洋岸中部で、メキシカンリーグの冬季のマイナーリーグが首都メキシコシティ周辺とユカタン半島で、それにニカラグア、パナマ、コロンビアのウィンターリーグとの決勝シリーズ、ラテンアメリカシリーズに出場権のあるベラクルスリーグが実施されるほか、アカデミーでもルーキー級リーグが年末まで実施される。

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