いよいよ10日から来年3月の第4回WBCに向けたサムライジャパンの強化試合4連戦が始まる。最初の2試合の相手はメキシコ。メキシコと言えば、第1回大会の第2ラウンドにおいて、「ドリームチーム」アメリカを倒し、決勝トーナメント出場が絶望視された日本をアシストしてくれた「恩人」でもある。このアメリカ戦の勝利は現地でも熱狂をもって伝えられ、このシーズン、メキシカンリーグは飛躍的に観客動員数を伸ばした。

 今回は、このメキシコの野球のレベルがどれくらいのものなのか、プロリーグの現状から探ってみたい。

3Aにランキングされるメキシカンリーグ

 メキシコのプロ野球が、メジャー傘下のマイナーリーグの統括組織であるナショナルアソシエーションに加盟したのは1955年。その際は2A級という扱いだったが、その後、1967年に3Aに昇格している。と言っても、このリーグの各球団はメジャー球団と選手育成契約を結んでいるわけではなく、独自に選手をスカウトし、育成している。したがって、このランキングも便宜的なものでしかない。

 実際、フィールドでアメリカでのプレー経験のある選手に話を聞いてみると、1Aから3Aまで様々な評価が返ってくる。その中で最も多い答えが2Aに相当するのではないかというものだ。選手のロースター表で、移籍選手の前年の所属先を見てみると、3Aやメジャーというのは少数派で2Aもしくは1Aというものが多い。

 昨年のプレミア12では、国内諸機関のいざこざからチーム編成がままならず、メキシコ系アメリカ人でチームを編成した。この時のメンバーのひとりで、2度あった日本戦にともに登板したエンリケ(ヘンリー)・ガルシアは、今シーズン途中、昨シーズンからプレーしていた独立リーグからプレブラ・ペリーコスに移籍し、3回の先発登板で2勝1敗、防御率1.93の好成績を挙げている。彼が所属していたアメリカン・アソシエーションという独立リーグは、2A相当と言われている。

プレミア12に出場したエンリケ・ガルシア

 これらのことや、オリックスでプレーしたカリム・ガルシア(画像左)や横浜DeNAでプレーしたナイジャー・モーガン(画像右)などの元メジャーリーガーが参加していること、昨シーズンメキシコシティ・ディアブロスロッホスで、41ホーマー、117打点で2冠を手にしたジャフェット・アマドール(アマダー)が今シーズン東北楽天でプレーしたことを考えわせると、「2A以上3A未満」というのが、メキシカンリーグの実のレベルではないか。

カリムガルシア_ナイジャーモーガン

 また、忘れてはならないのは、このリーグが極端な打高投低だということだ。例年規定打席をクリアしランキング入りした半数近くの打者が3割を超え、ひどい年は8割方が3割打者という年もある。首位打者が4割越えというシーズンも決して珍しくない。その一方、気圧が低く、ボールが飛びやすいメキシコ高原を抱えながら、ホームラン数は多くない。とくに小柄なメキシコ人には長距離砲は少ないと言っていいだろう。

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