今や野球シーズンの最後を飾る恒例行事となった「NPB13番目の球団」、サムライジャパンの強化試合。今回は来春のWBCを見据えて常連のメキシコ、オランダを迎えて4連戦を行なった。結果は3勝1敗とまずまずだったが、その内容は勝ち試合でさえも、ひとつ間違えば敗戦でもおかしくないようなもので、本大会にむけて代表チームを不安視する声も挙がっている。果たして、「小久保ジャパン」はWBCを制することができるのか、その可能性と課題を今回の強化試合から洗い出してみる。

日本の停滞と各国のレベルアップ

 今回の4試合、まずは3勝を挙げたこと、それにタイブレークを経験できたことは良しとしたい。しかし、タイブレークにまでもつれたという現実は、日本の最大の武器である投手陣が踏ん張れなかったことを示している。すでにオフシーズンに入っていたことは考慮すべき点ではあるが、ほとんどの投手は秋季キャンプを経験しているわけで、言い訳にはならない。対メキシコ戦に関しては、相手は現在ウィンターリーグ真っただ中でほとんどの選手がフルモードで今回の試合に臨んでいただろうが、それ以上の打ち合いになったオランダに関しては、国内リーグのシーズンは8月末には終わっている。調整不足は何の言い訳にもならない。

 第1回WBCからはや10年。この間各国は日本のスモールベースボールを参考にしながら確実にレベルアップしてきた。もともとフィジカル面では日本人選手よりアドバンテージがあったところに、細かい野球の重要性を認識したことで、それまで2,3番手のグループに甘んじていた国々が力をつけたのが、この10年の世界野球の潮流だろう。それに比べ、トップ選手が、現状に満足できず、メジャーを目指すようになった日本野球はなにか進歩があったのだろうか?ダルビッシュ、田中、前田と克服すべき目標を失った日本のバッターたちは歩みを止めたのではないだろうか。確かに2戦目以降は点を取ったものの、二刀流、大谷だけが目立った今回のシリーズからはサムライ打線の停滞しか見えなかった。ランナーがいれば、判を押したようにバントで送るという以上の野球を模索してこなかったことは、メキシコとの初戦の初回のバントに象徴される。

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