掲載日: 文章:阿佐 智

“世界の野球事情” ウィンターリーグを探る / ベネズエラ編

 来春に迫ったWBCに出場する各国チーム編成が進んでいるようだが、優勝候補のベネズエラでは監督の解任騒動が持ち上がった。この騒動は、結局、選手からの人望の厚いオマール・ビスケル監督の留任で落ち着いたようだ。これまで取り上げたメキシコ、プエルトリコに加え、今回取り上げるベネズエラに前回優勝のドミニカ共和国を加えた4か国は、現在ウィンターリーグ真っ盛り。WBC出場選手は、ここで十分に実践を積んでくるので、チームはすっかり出来上がっていることだろう。

オイルマネーが生んだ野球国、ベネズエラ

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 ベネズエラに野球が伝えられたのは、1895年、キューバ人によってのことであるという。しかし、この直後は人気を得るには至らず、世紀が代わって西部マラカイボ湖で油田が発見され、アメリカ人が流入してようやく人気スポーツになった。

 現在まで続くプロリーグができたのは1945年。この時期は、首都カラカス中心のウィンターリーグとマラカイボ中心のサマーリーグに分かれていた。1947年冬にアメリカマイナーリーグと提携を結び、翌1948-49年シーズンから創設されたカリビアンシリーズに参加した。

 その後も、西部リーグは冬季リーグ化するが、分立状態はしばらく続き、やがて交流戦の実施などを経て、両リーグは統合された。その名残か、近年までこのリーグは東西2地区制のフォーマットを採用していた。

 1939年にアレハンドロ・カラスケルがワシントン・セネタース入りしたのを皮切りにこれまで多数のメジャーリーガーを輩出し、カリブ地域の強豪国にのし上がったが、意外なことにカリビアンシリーズ優勝は現出場国5か国最小の7回にとどまっている。

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