掲載日: 文章:阿佐 智

遅ればせながらの初夢「野球版クラブワールドカップ」前編

2017年が明けた。今年のプロ野球はまずは国別対抗戦のWBCから始まる。継続が取沙汰されているこの大会だが、ライバルスポーツであるサッカーは、先日ワールドカップ本戦の出場国枠の拡大を発表したばかり。その理由が「世界的な人気拡大」と聞くと、「アメリカ・ファースト」を叫ぶ新大統領よろしく内向きになろうとする野球に危機感を抱かざるを得ない。

 昨年末は、日本で開催されたサッカー・クラブワールドカップにおいて、開催国枠で出場した鹿島が決勝まで進出する番狂わせを演じ、大いに湧き立った。

 それらを踏まえ、年頭にあたって、野球界の「夢」について語ってみたい。

今年の初夢、「野球版クラブワールドカップ」

野球グラウンド
年末に行われたサッカーのクラブワールドカップは、日本では大盛り上がりだった。大陸チャンピオンにもなっていない、甲子園で言えば21世紀枠のような開催国枠で出場した鹿島が決勝まで進んだのだからそうもなるだろう。私も鹿島の第2戦目を見に行ったが、メキシコの名門、クラブアメリカ相手に番狂わせを演じた鹿島に、最初は「国内リーグ実質3位のチームが決勝に行ったら、ある意味シャレにならねえな」と思っていた。スタンドはまだ空席が目立ち、「世界クラブ世界一決定戦」と銘打ちながら、決勝以外は集客に苦しむ国際大会の現実がそこにあった。
しかし、鹿島が南米チャンピオンと対戦したことで、大会は決勝前に大きな盛り上がりを見せた。「下剋上」を演じた鹿島に今度は世界中の目が釘付けになったのだ。
決勝の結果は周知のとおりだが、あの「疑惑の判定」は、審判の「ホントに鹿島勝たしちゃっていいのかな」というサッカー界に生きるものとしての「本能」がそうさせてしまったのではなかろうか。
ともかくも、公平性はともかくとして開催国枠は大会を興行的に成功させるには、やはり必要なんだなと改めて思うとともに、このような大会があるサッカーをうらやましく思うのであった。

 野球では、中南米のウィンターリーグが国際シリーズとして、カリビアンシリーズとラテンアメリカンシリーズを行なっている。アジアでも日本主導でアジアシリーズが行われたが、NPBのリーダーシップの欠如と、推進派のトップが例のボール問題で詰め腹を切らされて表舞台から去ったせいもあって、いつの間にか自然消滅してしまった。
ここで、私は夢を見てみたい。「野球版・クラブワールドカップ」の私案だ。
現在の野球の普及度から考えると、各国リーグを対等に扱うわけにはいかない。レベルの差が激しいからだ。そこで既存の大会を利用するかたちで、メジャーリーグチャンピオン(ここではあえてワールドチャンピオンとは言わない)への挑戦権を得るというフォーマットで野球でもクラブ世界一決定戦ができるのではないかと考えてみたい。

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