掲載日: 文章:阿佐 智

ホークスが雁ノ巣に帰ってきた!

 先日、ソフトバンク・ホークスのファーム本拠地、タマスタ筑後を紹介した。日本のファーム施設の枠を超えた素晴らしい器を得たホークスは、今や2軍の試合も満員は珍しくなく、3軍のゲームや非公式戦でもチケット販売を行っている。ところが、一昨年までは、1軍の本拠である福岡市郊外の雁ノ巣運動公園内にある球場を本拠とし、通常はファームの試合は無料開放していた。本格的なファーム興行を開始したソフトバンク球団だが、ファームの筑後移転後も、年一度は、「これまで育ててくれた雁ノ巣と福岡のファンに対する感謝の気持ちを込め、よりたくましくなった若鷹の姿をファンの方々に見ていただくために」(球団広報)、旧本拠での試合を行っている。

雁ノ巣に帰ってきた若鷹


 4月23日の日曜、雁ノ巣球場。一昨年限りで、県内の筑後市に本拠を移したホークス2軍の年1度の「ホームカミングデイ」とあって、一軍の試合があるにもかかわらず大勢のファンが足を運んでいた。あるファンに話を聞いてみると、

「昨日はドームにいったですけど、やっぱり年一度なので。それに釜元選手のファンなので」

という声が聞けた。昨シーズンはおもに3軍でプレーし、2軍では1試合しか出場のチャンスがなかった釜元だが、今シーズンは外野のポジションを奪取。打率も3割越えで、ウエスタンリーグの6位につけている。さすが目の肥えたファンは、しっかり見ている。
若手選手には目を注いできていたという彼女たちは、家が近いからと、以前は頻繁にこの雁ノ巣に足を運んでいたという。

「昔はね、駐車場もタダだったのに、いつの間にかお金とるようになって。今はチケットもいるようになってしまってねえ」

と少々恨み節。新球場・タマスタ筑後にも昨シーズンは足を運んだが、やはり遠いのが難点だと言う。この日は、久々の雁ノ巣とあって、たまらず足を運んだようだ。

 試合開始直前までチケットを求めるファンの列は途切れることなく、結局球団は、追加チケットを発行し、これに対応したが、この日もソールドアウトとなった。集まった観衆は実に2166人。球場のキャパは3000人を越えているのだが、この日はレフト側の外野芝生席は解放せず。理由を球団スタッフに尋ねると、こちら側の土手の傾斜がきつく、安全性が担保できないからだという声が返ってきた。開場当時は外野席まで満員にあることなど想定していなかったのだろう。それから四半世紀を経たこの日、開場以来最多の観客を集めたことにホークスの発展の歴史を感じた。

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