沖縄旋風と新たなスターの誕生【2010年夏の甲子園まとめ】

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第92回全国高校野球選手権大会は、2010年8月11日に開幕しました。
15日間に及ぶ熱戦の末、優勝の栄冠を手に入れた興南高校は、春の選抜大会を制した沖縄県の高校でした。
これは興南高校にとって、夏の甲子園初優勝であると同時に、沖縄県勢が初めて手にした夏の甲子園優勝でもありました。
琉球からの熱い風が吹き荒れた2010年夏の甲子園、ここではその栄光まで道のりと、この大会が生んだスターをご紹介します。

沖縄県代表 興南高校 初優勝への道

この年、春の選抜甲子園大会を制した興南高校、夏の1回戦の対戦相手は、徳島県代表の鳴門高校でした。
この試合、興南高校の誇る強力打線は相手のミスもあり大量点を奪いました。
投げては、春の大会からエースの座を守り続ける島袋洋奨(現福岡ソフトバンクホークス)の力投で、9-0という一方的なスコアを残し、2回戦に進みます。

2回戦は高知県代表の明徳義塾高校に8-2、3回戦は優勝候補の一角であった宮城県代表仙台育英学園高校に4-1と圧倒的な実力を見せつけ、ベスト8を決めました。
準々決勝の相手は、歳内宏明投手(現阪神タイガース)を擁する福島県代表聖光学院高校ということもあり、投手戦が予想されましたが、終わってみれば10-3と興南が一方的な勝利を上げました。

続いて行われた準決勝の対戦相手は、愛知県代表報徳学園高校。この試合は島袋が不調で、序盤で報徳学園に序盤に5点を奪われ、興南はビハインドを追っていく展開となりました。
しかし、5回に2本のタイムリーヒットで3点を返すと、続く6回にも1点を追加し、4対5と1点差にまで詰め寄ります。
迎えた7回、またもタイムリー2本を放ち、ついに逆転に成功します。
その後、立ち直った島袋は報徳打線に1点も許すことなく、試合は6-5で興南が逆転勝利を収めました。

そして、迎えた8月21日、決勝戦の相手は、神奈川県代表 東海大相模高校でした。
高校野球の名門校であり、今大会も一二三慎太(現阪神タイガース)という不動のエースがいる東海大相模相手に苦戦も予想されましたが、試合は完全に興南のものとなりました。
打線は、2度にわたるビッグイニング(4回に7点、6回に5点)を作り出し合計13点、投げては島袋が9回1失点という好投をみせ、結果13-1というスコアで興南高校が初優勝を飾ったのです。

新たなるスター選手の誕生

この大会は将来を期待される選手を数多く輩出した大会でもありました。

その筆頭は、昨シーズンのプロ野球で「トリプルスリー」を達成した東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手です。
大阪府代表履正社高校のショートとして、まず2回戦の天理戦に出場。5回、二塁打で出塁、その後三塁へ進みました山田。そのままツーアウト、走者一三塁の場面となったのですが、一塁走者が牽制球で塁間に挟まれるのを見て、三塁走者だった山田は一躍本塁へ生還し得点を上げました。
山田の長打力とスピードをフルに活かしたプレーはスカウトから高く評価されると同時に、夏の甲子園における履正社高校初勝利に大きく貢献しました。

2015年ドラフトで読売ジャイアンツに2位指名を受けた、重信慎之介も本大会で大きな注目を浴びました。
西東京代表早稲田実業高校の1番サードでスタメン出場をすると、1回戦となる倉敷商業高校(岡山県代表)戦ではタイムリースリーベース。2回戦の中京大中京高校(愛知県代表)戦では6打数5安打4打点の大当たりを見せました。
3回戦で、東東京代表の関東一高校に敗れてしまいましたが、重信自身はこの試合でも3安打5打点と活躍。
3試合で打率7割5分、12打数9安打19打点という驚異的な数字を残しました。

逆に期待されながらも、本来の実力が発揮できなかった選手が、現在北海道日本ハムファイターズ所属の西川遥輝選手です(奈良県代表智辯和歌山高校)
西川は1年・2年と連続して夏の甲子園に出場し、通算で17打数7安打2打点という成績を残していました。
しかし直前に故障したこともあり、春夏通算4回目の出場となる第92回大会では本領を発揮することが出来ませんでした。
チームも初戦で敗退し、早々に甲子園を後にした西川でしたが、プロ入り後は盗塁王に輝くなどの活躍を見せています。

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